なぜ工事前の「事前調査」が義務付けられているのか
事故や健康被害を防ぐ「アスベスト事前調査」の大切さ
現在、一定規模以上の建物の解体・改修工事を行う際には、着工前に石綿(アスベスト)の有無を確認する「事前調査」が法律で義務付けられています。
「古い建物だから危険」「新しいから絶対安全」と自己判断で工事を進めてしまうと、知らず知らずのうちに石綿(アスベスト)を粉砕し、周辺環境や近隣住民の皆さま、作業員へ粉じんを飛散させてしまう恐れがあります。
正確な事前調査を実施することで、事前に適切な飛散防止策(作業エリアの隔離や散水、専用保護具の着用など)を計画・実行できます。
事前調査は単なる手続きではなく、施工に携わるすべての人と地域社会の安全を守るための極めて重要なプロセスです。
アスベスト(石綿)の基本と潜む危険性
なぜ危険? 知っておきたいアスベスト(石綿)の性質と健康影響
アスベスト(石綿)は、かつて「夢の素材」として耐熱性や防音性に優れていたため、多くの建築材料に使用されていました。
しかし、その非常に細かな繊維を吸い込むことで、数十年という長い潜伏期間を経て中皮腫や肺がんなどの重篤な健康被害を引き起こすことが明らかになっています。
アスベストの危険性は、日常的にそのまま生活しているだけでは目に見えず、粉じんとして舞い散った際に吸い込んでしまう点にあります。
特に、老朽化した建物の損傷や、知識のない状態での解体・改修工事によって粉じんが飛散するリスクが高まります。
自分自身やご家族、そして作業に携わる作業員の健康を守るためには、「目に見えないリスクが潜んでいるかもしれない」という正しい知識を持つことが第一歩となります。
工作物のアスベスト調査が義務化されました。
2026年1月より工作物についても資格者によるアスベストの事前調査が義務化されました
2026年1月1日より、建築物だけでなく「工作物」の解体・改修工事においても、有資格者による石綿(アスベスト)の事前調査が完全に義務化されました。
これまでは経過措置期間でしたが、現在は無資格者による調査は法令違反(結果も無効)となります。
現場で重要となるポイントを分かりやすく整理しました。
ホームページ開設のお知らせ
このたび、一般社団法人UTALI(ウタリ)を設立するとともに、公式ホームページを開設いたしましたので、お知らせいたします。
UTALI(ウタリ)はアイヌ語で“仲間”を 意味します。
北海道発の団体ということから、アイヌ語にちなみ、名付けました。
近年、建設業界において、法令や労働環境は大きく変化しており、様々な面で、現場ではより専門的な知識と適切な判断が求められています。
UTALIは、すべての労働者や、その労働者を雇用する企業の「仲間」として、皆様をサポートしていくことを使命としています。
現役のアスベスト事前調査者が立ち上げた団体なので、まずは解体・設備工事を取り巻くアスベストに係るところからスタートしますが、それ以外の分野でも、皆様のお力になれるよう、様々な企画を考えています。
・特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者や有機溶剤作業主任者などの技能講習
・低圧電気取扱や酸欠などの特別教育
・建築士や施工管理技士などの資格取得対策
このような、現場に係る総合的なビジネススクールを目指していきます。
現状では、開講準備中のものばかりではございますが、共に技術を磨いていく「仲間達」をリードし、スキルや志を高めていきたいという想いがあります。
未来を担う、技術者の育成と業界全体の安全・品質向上に貢献してまいります。
今後も、皆様に信頼いただける教育機関として、より充実した教育サービスの提供に努めてまいりますので、一般社団法人UTALIをよろしくお願い申し上げます。
代表理事 上川路宏